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最初にデマントイドが発見されたのは1853年、ウラル山脈で、 川で緑色の透明な小石を子供が拾い上げたことが始まりでした。
当時は何かわからず、その当時クリソライトと呼ばれていたペリドットや、エメラルドとも思われ、様々な名称で呼ばれておりましたが、 フィンランドの鉱物学者「ニールス・フォン・ノルデンスヘルト」が1864年にこの鉱物がクリソライトではなく、 クロム発色のアンドラダイト・ガーネットであると識別し、サント・ペテルブルグの鉱物学協会へ発表しました。
そして1978年に、ノルデンスフェルトは高い屈折率と分散値によりダイアモンドのような煌きとファイアを見せるこの新種のアンドラダイトに、オランダ語で「ダイアモンドのような」を意味する『デマントイド』と命名しました。
当時、黄緑色の宝石は欧州ではぺリドットやクリソベルなどの、黄緑色の宝石が人気のあった色合いで、デマントイドもその中に加わりましたが、非常に高価でしたので欧州の王室や世界の富豪を顧客とする最高級の宝飾品として使われておりまた、あの有名なニューヨークのティファニーもデマントイドを大量に買い占めていました。
1917年のロシア革命によりロマノフ王朝が崩壊するまで採掘されていましたが、革命後は宝飾品として取扱う事が禁止され、その後、成分を活かす為にすべて破壊され、クロムやアルミニウム、鉄...などが取り出され材料として利用された為、宝石は完全に市場から姿を消し、歴史の犠牲となりました。
そして、ロシア革命以降、ソヴィエト連邦となってからデマントイドの供給は完全に絶たれ、ティファニーの在庫が20世紀半ばまで唯一の供給源となり、在庫が尽きてからはデマントイドは幻の宝石となっていました。
しかし、2002年に旧鉱山付近で鉱脈の探鉱が始まり鉱脈が発見され、 一世紀近くの間途絶えていた供給が復活しました。 クラドフカ鉱山では半年間に約8.3Kgの原石が採掘され、 そのうちカット可能な原石は約600gあり世界市場にでまわりましたが、 残念ながら半年で閉山しています。
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