12月の誕生石であるトルコ石は、大変歴史が古く、また知名度も高い宝石です。
古くは紀元前約5000年前のトルコ石のビーズが、メソポタミア(現在のイラク)で発見されています。
「ターコイズ」の語源ははっきりとしませんが、フランス語で「トルコの石」を意味する"poerre tuquoise"に由来するといわれています。
和名でも「トルコの石」を意味するトルコ石ですが、実は、トルコで産出される宝石ではありません。
実際には、各地で産出された宝石が、貿易でトルコを経由してから、ヨーロッパに広がったため、「トルコ石」と呼ばれるようになったそうです。
最高品質の宝石は、「ロビンズエッグブルー」や「スカイブルー」と評される、強く、鮮やかな空色を呈します。
色因は、銅と鉄が含有されることによるものです。
銅の成分が青を発色し、鉄の成分がグリーニッシュな色合いを加えます。
「スパイダー ウェブ」と呼ばれる、黒い母岩が蜘蛛の巣のような模様を見せる宝石も見つかります。
一石一石が、個性的で、神秘的な表情を見せるトルコ石。
一片の空を切り取ったような宝石を、手元に置いてみてはいかがでしょう。