ターフェアイト(ターフェ石)は、1945年、アイルランドの鉱物愛好家、ターフェ(Taaffe)伯爵の名前にちなんで名付けられた宝石です。
彼はスピネルに似ている、青みがかった紫色の宝石が、複屈折を示すことに気付き、それが新種の鉱物であると発見したのです。
産出された結晶からではなく、カットされたルースから、新鉱物が発見されたというエピソードは、宝石史上でも極めて稀、かつユニークな出来事として注目を集め、多くのコレクターが捜し求めることとなりました。
しかし、ターフェアイトは極めて稀産の宝石で、1980年代初頭には世界で10個程度、1983年ごろでも、大半が1〜3ct、最大でも10ctの石すべてを合計し、50個ほどが報告されただけであったほど、大変稀少な宝石でした。
現在は、世界各地のフェアで数個から10個ほどは見かけるようになりましたが、ターフェアイトが稀少な宝石であることに、依然変わりはありません。
さらには、美しい色彩を持ったターフェアイトの結晶に出会えることはめったになく、濃い紫やピンク、赤色の宝石と出会えたなら、是非とも手に入れたいものです。