ラピスはラテン語で「石」、ラズリはペルシア語を起源とし、アラビア語で「天、空、青」を意味する"lazward"から取られており、「ラピスラズリ」は「濃紺の空の色をした石」を意味しています。
歴史は非常に古く、紀元前古代エジプト、シュメール、バビロニア文明から、宝石として使用されツタンカーメン王のマスクにも使用されたことからいかに愛されてきた宝石かがわかります。
日本でラピスラズリは「瑠璃」と呼ばれ、由緒ある七宝のひとつです。
また、神殿を飾る宝石として、聖書にも記されています。
鉱物的にラピスラズリは、ラズライトを中心に、ソーダライト、アウイナイト、ノーゼライトといった、4種の鉱物が主成分となった、多種鉱物の集合体です。
このほかに、カルサイトやパイライトが混じることもあります。
和名を黄鉄鉱というパイライトが、ラピスラズリに不純物として含有されると、群青色の地に金色の彩りを加え、紺碧の夜空に星が瞬いているような、美しく幻想的な風景を見せてくれます。