レアストーンの中でもかなり珍しい部類に入るユークレース硬度的には十分な硬度を持ちますが、一方向からの衝撃に弱い劈開性を持つルースです。
その為、ギリシャ語のeu(容易に)とkiasis(割れる)に由来する名前を持っています。
無色、青色、黄色、緑色と多色に渡るカラーの宝石で希産のベリリウム珪酸塩鉱物のひとつです。
なお、化学組成的にみてどちらかと言うと緑柱石(ベリル系)に近い宝石です。
原石に関してはブラジル ジンバブエ ザイール インド等の ベグマタイト層などから発見されますが宝石質には程遠い結晶となります。
また、市場流通量が極めて少ない為カットストーンは殆ど出まわっていません。
運良く宝石質のルースが見つかったとしても宿命的に含まれるインクルージョンが必ずと言って良いほど存在します。
なお、近年においてはコロンビアのボコタ産チボール鉱山産のユークレースが有名で、特に発色が美しい個体を見つけた場合、コレクターであれば必ず1つは持っておきたいルースです。