世界各地で産出されるものの、現在「ダイオプサイド」の主要産地は、ロシアに集中しています。
ダイオプサイドは、クロムの含有による着色で、美しい緑色の宝石となることから、ツァボライトの代用品として考えられていたのですが、限られた産地から、ごく少量の産出しかありませんでした。
しかし、ロシアで大鉱床が見つかり、ロシア産のダイオプサイドが知られるようになると、市場への供給量は安定しましたが、品質の高い宝石が稀少である状況は、現在も変わっていないようです。
宝石名称として、一般的に「ダイオプサイド」として知られていますが、現在宝石として流通するダイオプサイドのほとんどが、「クロムダイオプサイド」です。
クロム以外の色因としては、バナジウムなどが挙げられますが、クロムダイオプサイド以外のダイオプサイドを、市場で見つけることは難しいでしょう。